Recruit

学生・研修医の方へ

先輩からの動画メッセージ

まだまだ未知の領域を多く有する脳。だからこそ脳神経外科医たちの知的好奇心は尽きない。
教授や大先輩の仕事ぶりをリスペクトしつつ、脳への情熱をフツフツと燃やす若き医局員4人のメッセージ。

脳神経外科の難しいイメージが
180度変わりました

安岡 悠希

Yuki Yasuoka

広島大学卒 2021年入局 専攻医1年目
子ども好きで小児外科を希望していたが、脳の解剖学と開頭手術に興味を抱き、入局を決意。

研修医で脳神経外科をローテートしたとき、特に魅せられたのが開頭手術です。顕微鏡下では画面いっぱいに大きく映し出されますが、実際に覗き込むと驚くほど小さな視野で、そのわずか数ミリの世界で手技を行う繊細さに心を動かされました。楽しそうに仕事をされている先生方も印象的で、手術を終えたときの表情がすごくいきいきしているんです。それまで脳神経外科に対して「難しそう」「忙しそう」といったネガティブなイメージが強く、敬遠していたのですが、研修を通じてポジティブなイメージに180度ガラッと変わりました。難しい手術だからこそ、やりがいがあるし面白い。徹底的に練習して手技を習得できたときの達成感はすごいだろうと。もともと子どもが好きで、ずっと小児外科を希望していたのですが、脳神経外科は子どもを診ることもできるので、進路としては当初からブレていないと思っています。

入局して実際に手術に関わるようになって感じたのは、手術時の患者さんの体の向きや、開頭するときにどこを切るかなど、一人として同じケースはないという脳の奥深さです。そして、教室の先生方は優しい人ばかりということ。外科医は超忙しいと思われがちですが、仕事と家庭や趣味を上手に両立している先生方に見守られながら、楽しく研修生活を送っています。医者になるには国家試験が必要ですが、脳神経外科に入局する試験はありません。脳に興味があって、脳が大好きな人であれば、ここでの仕事が向いているはずです!まずは飛び込んでみてください。きっと僕のように充実した毎日を送れると思います。

オペのみならず、
いろいろな輝き方がある世界

森岡 博美

Hiromi Morioka

東京医科大学卒 2018年入局
研修医2年目の夏、はじめてローテーションした脳神経外科の魅力に取り憑かれて入局。

以前より脳神経領域に興味はあったものの、外科系診療科はハードルが高いような気がして最初から進路として考えていたわけではありません。私が初期研修をした県立広島病院の脳神経外科では、毎日のように急患が手術に運び込まれ、その目まぐるしい光景に圧倒されましたが、そんな状況下で脳神経外科の先生方がやりがいを持って真剣勝負で仕事をされ、手術こなす姿は純粋に「カッコ良い!」と感じました。開頭手術、カテーテル治療、急患の初期対応、病棟での管理と、やるべきことは多くて大変ですが、いずれも勉強になることばかり。1カ月の研修ではとても足りず、もっとこの領域を勉強してみたいと思うようになりました。はじめは、意識障害、脳卒中の患者さん、てんかんの患者さんの初期対応への不安や苦手意識はありました。しかし「苦手だから」と避けていては一生できないままです。あえてそこに身を投じて知識・技術を身につけることができれば、自分に自信を持つことにもつながると考え、思い切って脳神経外科に入局しました。

現在、私は後期研修医として市中の基幹病院で勤務しており、手術・カテーテル症例に恵まれ忙しくも充実した日々を送っています。一方で女性医師として、結婚・出産などの環境変化・ライフイベントの発生など最前線で働き続けることが難しい局面やライフワークバランスについて、研修医の先生から質問を受けることがあります。こうして働くなかで感じるのは、症例を的確に診断し紹介してくださる開業医の先生、回復期リハビリテーションを支えてくださる先生、γナイフなど放射線治療を専門とする先生など、多様に活躍される脳神経外科医に支えられてこそ、医療が成り立っているということです。脳神経外科医としての知識・技術を習得すればさまざまな輝き方があります。脳神経外科に興味がありながら「大変そうだから」という理由だけでこの魅力的な分野を諦めてしまうのは本当にもったいないことです。ぜひ私たちと一緒に脳神経外科を盛り上げていきましょう。

血管内、内視鏡、顕微鏡。
全術式の習得が目標!

前田 雄洋

Yuyo Maeda

宮崎大学卒 2016年入局
医学生の解剖実習で最も難解だった臓器「脳」。その興味は尽きず、現在は大学院でも学ぶ。

私が脳神経外科を志望した理由は、解剖実習で初めて脳を見たとき、最も理解できない臓器だったからです。「この難解な臓器を理解できるようになったらカッコいいぞ」と思い、脳神経外科に興味を持ちました。入局して実際の手術に立ち合うようになると、顕微鏡手術、内視鏡手術、カテーテルを用いた血管内治療と、その手術のバリエーションの多さを実感しました。さらに、内視鏡手術は、硬性鏡という硬いスコープ、軟性鏡というやわらかいスコープの2種類を使い分けます。これほど道具や手技の領域が広い科は脳神経外科の他にないのではないでしょうか。これから先も進化していく分野なので、我々の世代は、将来、患者さんにとってベストとなる治療法を提供していくためにも、すべての手術手技を学んでおく必要があると考えています。

私自身、血管内治療、内視鏡手術、顕微鏡手術の3つの治療を習得し、選択肢の幅を広げておくことが今の目標です。我々の医局では、それぞれの治療におけるスペシャリストが多く揃っており、その先生方に直接指導していただけることは、とても恵まれた環境であると思います。この環境で、可能な限り、たくさんのことを吸収したいと思っています。

また、当科の多くの大学院生は臨床業務と並行して基礎研究にも取り組んでおり、私自身も大学院で神経再生の研究チームに所属しています。臨床の経験を積みながら基礎研究を行う機会をいただけることは脳外科医のキャリアを積むうえでも非常に良い点だと思います。私が現在、研究している内容は、大学の先輩方が積み重ねて研究してくださった内容を発展させたものであり、こういった研究の土台があることに感謝して、臨床と基礎の両輪で頑張っていきたいと考えています。

知れば知るほど脳ミソは面白い。
目指すは生涯現役です

露口 冴

Sayuru Tsuyuguchi

広島大学卒 2013年入局 脳神経外科専門医、血管内専門医
小学生のとき「なぜ足は動くの?」と脳ミソに興味を持って以来、脳一筋の人生。2児の母。

小学生のとき、通学中にふと「私の足を動かしているのはダレ?」とフシギに感じ、脳に興味を持ちました。高校生になって「脳ミソを学ぶなら医学部だ」と先生に言われ、脳外科医の道を目指そうと決めました。まだ未知の部分が多い脳は、知れば知るほど面白く、日々新しい発見に満ちていて、一生探求し続けても飽きない分野です。入局して4年目に大学院へ進み、基礎研究を4年間学びました。その間に第一子を出産し、職場復帰してからは大学院の実験室、病棟、保育所の3カ所をひたすら行き来する慌ただしい日々が続きました。目が回るほど大変でしたが、基礎研究、臨床、育児、いずれも自分が求めてやっている大好きなことばかり。すべて大事にしようと決めて夢中で取り組みました。

2021年に大学院を修了し、学位を取得しました。指導教官からは「学位取得がゴールではない。これから医師として何に取り組むか。その振る舞いで、あなたの真価が問われます」というありがたいお言葉をいただき、しっかり精進していこうと決意を新たにしました。

脳神経外科は緊急疾患の患者さんが多く、仕事と育児を両立する立場では、緊急オペに立ち合えるチャンスはどうしても限られます。だからこそ、自分が巡り会える症例は、一例一例大切にして経験を積んでいこうと思っています。私が0歳と3歳の2児に時間を注ぐ分、他の先生の負担が増えてしまうのは事実なので、サポートしていただいている感謝の気持ちをいつも忘れず、できる限りのことをして先生方に恩返しをしていきたいと思います。

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