About

教室紹介

教授挨拶

脳神経外科学を
極め、
患者さんに
寄り添った
最良の医療を
提供する

広島大学脳神経外科学教室は1974年に開講された歴史ある教室です。初代教授、魚住 徹名誉教授が脳腫瘍、下垂体疾患をはじめ広島における脳神経外科診療の礎を築きました。1995年からは栗栖 薫名誉教授が2代目として広島マインドを引き継がれ、
サブスペシャリティを構築することにより脳疾患の全領域において医療を提供して参りました。2021年10月1日に私が第3代教授に就任いたしました。

脳神経は意識の中枢ということもあり、脳神経領域の病気を患った患者さんの不安は計り知れません。また脳卒中や頭部外傷などは突然起こりますし、子供さんが脳疾患を患うこともあるため、ご家族を含めたケアが必要であることは言うまでもありません。当教室およびその関連施設が推進している脳神経外科専門医教育プログラムは、毎年優れた脳神経外科のスペシャリストを輩出しています。常に新しい治療法を取り入れ、脳血管内手術や内視鏡手術をはじめとした患者さんに優しい低侵襲手術を積極的に進めています。世界的にも誇れるエキスパートを脳血管障害、脳腫瘍、下垂体、てんかん、頭蓋底・脊椎分野に擁しており、最良の医療を提供すべく日々の研鑽に努めております。

脳神経外科学は学問としても飛躍的な進歩を遂げており、神経解剖・機能、遺伝子診断、神経放射線、電気生理など多くの領域で日々新しい知見が得られています。従いまして10年後20年後の脳神経外科診療は全く別次元のものになる可能性もあり、どこよりも刺激的かつ魅力的な学問であることも断言できます。基礎教室とともに様々な研究を進めています。

最後に、当教室は脳神経外科医一人一人が生き生きと仕事ができ活躍できる場を提供することも心掛けております。最良の医療は担当医が充実した仕事、生活があってこそ成り立ちます。広島大学脳神経外科学教室はファミリーとして脳神経外科学を極め、患者さん、ご家族に寄り添った最良、最高の医療を提供し続けることを心掛けています。

広島大学
脳神経外科学教室の沿革

広島大学における脳神経外科の診療研究教育は外科学第二講座の中で始まりました。当時、外科学第二講座の第2代教授である星野 列先生1958年~1971年の指導のもと脳腫瘍、頭蓋内圧亢進、脳卒中の外科治療、パーキンソン病に対する淡蒼球破壊術、脳室造影、頭部外傷・急性脳腫脹をテーマとしていましたが、当時より最先端の診療、研究を行ってきたことが伺えます。正式に脳神経外科学教室が発足したのは1974年9月1日で、大阪大学より魚住 徹初代教授を迎えて外科学第二講座より多くの教室員と共に独立しました。大多数が30歳代であり非常に若く活気あふれた船出となりました。発足当初から間脳下垂体腫瘍の外科手術、臨床神経内分泌学を積極的に進めており、経蝶形骨洞手術をいち早く導入することで西日本における間脳下垂体腫瘍の治療センターとして発展してきました。昭和50年代(1975〜1984年)に頭部CTが、また昭和60年代(1985〜1989年)に頭部MRIが登場し、急速な画像診断の進歩と共に飛躍的に治療成績の向上、また手術件数の増加がありました。教室関連施設としては脳神経外科という科の特殊性ゆえ公立ならびに地域の中核病院(島根県松江市、出雲市、広島県全土、愛媛県松山市、福岡県北九州市)に多く教室員を派遣してきました。

1995年4月1日より栗栖 薫第2代教授が昇任されました。これまでの教室の伝統をさらに発展させつつ、てんかん外科、脳血管内手術、脊椎脊髄外科、神経内視鏡など幅広く専門分野に細分化し、わが国におけるサブスペシャリティ構築の先駆けとなりました。2013年には診療棟移転に伴い、ハイブリッド手術室が設置され、開頭手術と脳血管内手術が同一の部屋で可能になりました。またデジタル化された医療情報の利活用を応用して、2016年にSCOT(Smart Cyber Operating Theater)basic typeを世界で初めて広島大学病院に導入しました。様々な生体情報システムを一元化・同期化することで質の高い脳神経外科手術に大きく貢献しています。

2021年10月1日より堀江 信貴教授が第3代目として就任しました。これまでのサブスペシャリティをさらに発展させ、またアカデミック脳神経外科をモットーに研究・診療・教育において世界に向けての情報発信を行っています。なかでも脳血管障害における治療の均霑化、低侵襲手術(血管内手術)、脳梗塞に対する幹細胞移植の基礎研究から臨床研究(トランスレーショナルリサーチ)に力を入れており、中枢神経疾患における再生医療の確立を目指しています。

これまでに当教室から下記の教授:有田 和徳教授(鹿児島大学脳神経外科)、岡田 芳和教授(東京女子医科大学脳神経外科)、杉山 一彦教授(広島大学病院がん化学療法科)、三原 千惠教授(安田女子大学)、津村 龍教授(広島国際大学)、花谷 亮典教授(鹿児島大学脳神経外科)、飯田幸治教授(広島大学てんかんセンター)を輩出しています。

歴代教授

  • 初代教授

    魚住 徹(1974年9月1日~1995年3月31日)

    出身大学(卒年)大阪大学(1956年)

    専門間脳下垂体

  • 第2代教授

    栗栖 薫(1995年4月1日~2020年3月)

    出身大学(卒年)広島大学(1981年)

    専門脳腫瘍

  • 第3代教授

    堀江 信貴(2021年10月1日~)

    出身大学(卒年)長崎大学(1998年)

    専門脳血管障害

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